そろそろ

 一昨年の今頃、ちょうど駐在して2年がたった頃に、「もうそろそろ帰国かなあ」と思って、いろいろ将来のこととかを重点的に考えた時期があって、で、そのうちそんなことばかり考えてたせいか、なんに対しても集中できない感じになってしまって、仕事もプライベートも上手くいかない時期があった。鬱というほどではないけれど、自分に自信が持てない時期が続いて、結局はその年の暮れぐらいまでそんな状態だったのだけど、友達とハワイに行ってノンビリしてみたり(thanks toまるちゃん)、音楽を再開したり(thanks toマサヨさんたち)、スノボ始めたりしているウチに友達とかも増えてきて、再び趣味と仕事が上手い具合に回り始めたのがちょうど去年の今頃だった。で、それからはあまり突っ込んで将来のコトとか考えることは封印しといて、とりあえず上手く回ってる流れに乗っていこう、というのが今までだったのだけど、またこの辺で少しまじめに集中して将来のことを考えてみても良いのかなあと思ってる今日この頃なんでした。すぐに結論を出そうとは思ってないけど、まずはちょっと考えるに当たっての状況とか、気になることをブログって形でつれづれ残していこうと思う。
 なんでそんなこと考え始めたかというと、一つはビザの期限が来年の1月で、どうなってもそれまでには帰国することになるだろうということ。その前提としては、別に今の会社を辞めるつもりはなく、逆に今の会社にいる方が自分にとっては有利では無いかと考えているからなんだけど、そう思うきっかけになってるのはこの本をやっと読み終えたから。

 ま、シリコンバレーの日本人ならほとんどの人が知ってると思うけど、実はちょうど1年半くらい前に著者の梅田さんとお話しする機会があって、その時に、僕自身が、この本でまさに彼の言う「エスタブリッシュメント」側の論理でモノをを考えていたっていうのに気付いた。まあ、簡単に言うと、「そりゃ新しい世界っていうのが出てきて、徐々にそう言う方向にシフトしていくのだろうけど、でも既存の世界だって、当分は飯の種としては残っていくわけで、そう言う中で、あえて新しい世界に飛び込まなくちゃ行けない理由はないよなあ・・・」てな感じです。
 それからかなり経って、少し余裕が在る中でもう一度振り返ってみると、今自分がいるところっていうのは、時間的にも空間的にも人間関係的にも、かなり特殊なシリコンバレーっていう地域にいて、これは同じ時間を日本で暮らした場合と比べると、やっぱりかなりのアドバンテージではないかと思う。そうだとしても、やっぱりこの新しいの世界に飛び込んで、考え方や感覚が多分かなり違う若者に混じって同じ土俵で闘っていくのは、あんまり得策ではないんじゃないか?それよりも、もっと他にこのアドバンテージを活かす生き方があるんじゃないだろうか?うーん、やっぱちょっと弱弱かなあ?
 確かにシリコンバレーって言うのは極端な地域で、可能性にかけない方がリスキーだっていう考え方も、実感として分からないではないんだけど、僕個人の幸せを考えると、日本の社会の変化のスピードがどう考えても遅いということ、このことを活かさない手は無いんじゃないか。つまり、競争社会で身を置くことで実力を身につけるのも良いけど、ギャップ在るところにビジネスありってわけで、既に日本に行けば、さらには自分の会社のような古い体質(エスタブリッシュメント)の中で、今のアドバンテージを活かすようなギャップがあるんじゃないかと思うわけです。そう言うわけで、今のところは積極的に、いずれは日本・今の会社に戻るというのが良い選択肢なんではないか、まあそうするちビザの期限来年に1月っていうのを考えると、ホントにあと半年くらい、アメリカでやりたいこと(どっちかっていうと音楽だったりするのだけど)を頑張って、それからは日本に帰ろうと考えているところです。
 まあ、いろいろ考えてくうちに、またすぐ考えが変わるかもしれないけど、それはそれとして、まずは少し将来についても考え始めていこうということなんでした。