あの時

同じ花を見て
美しいと言った二人の
心と心が 
今はもう通わない

 とまあ、かなり恥ずかしい書き出しですが、これ、僕らが中学の頃はよく合唱で歌った「あの素晴しい愛をもう一度」の歌詞。ちなみに作曲は加藤和彦、作詞は北山修という「フォーククルセイダーズ」のメンバ。どちらも蒼々たる経歴を誇るミュージシャンです。で、歌詞に戻るけど、「同じ花を見て美しいと言」うって、つまりは「感覚を共有できること」っていうのは、パートナシップではとても大切だと思うんです。お互いが向き合うのではなく、同じ方向を向くとでもいいますか。
 これ、相手が女性だったら恋愛観と言ってもいいのかもしれないけど、二人で見つめ合うのはあまり好きではなく、それよりも感動をわかちあうといいますか、一言で言えば共感かなあ。言葉ではなく、同じ空間で同じ空気を吸って、それで同じ気持ちになれたら、それが最高の恋愛なんじゃないかなあ。子供ですか?古いですか?現実的ではないですか?
 ま、恋愛はおいといても、こないだ来た友達と話してて、「ああ、それそれ。分かるよなー」って言う感覚が久しぶりにあって、改めて感じていたのだけど、特に今日、それを強く感じたのでした。というのも、

を見にhttp://www.yoshis.com/に行ったからなのでした。と言ってもただ単に普通に行ったのではなく、会社の偉い人たちを引率して、Jazzを見てもらうという企画。ま、つまりは接待ですな。
 このライブ、早々にチケットが完売するほどの大人気、ライブ自体も、大変な盛り上がりようで、多分僕が今までYoshi'sで見たライブの中では一番。ま、とにかく声域は広いは声はデカイは、とにかく無茶苦茶ハイテクニークなボーカル。バックバンドも安心して聴ける実力はぞろいだし、ま、つまりは素晴らしいライブだった。にもかかわらず、やっぱり接待だったこともあり、ライブ前からいろいろ気を遣っていたせいか、イマイチ感動が少なかった気がしたわけですよ。
 僕はよく友人を誘ってライブに行くけど、やっぱり共感してもえたらとてもうれしいし、あとは二人とかで見ると、出来るだけライブそのものの良いところを見ようとする気がするんだよね。せっかく二人で行くんだから「楽しかった」と言いたいわけだし・・・。今回は、せっかくの良いライブだったのに、そういうポジティブな態度になりきれなかったのが残念だったのでした。ま、突き詰めれば「どこに行くか」より「誰と行くか」の方が大きいってことなのかなあ。それでも偉い人の一人はCDをちゃんと買ってくれて、それはそれでうれしかったんですけどね。