Yellowjackets Live

 ヨシズにYellowjacketsを見に行ってきた。Yellowjacketsというと、前はどフュージョンって感じで全然好きでは無かったのだけど、ボブミンツァーが入った辺りからシリアスなジャズ指向が強くなって、それから聴くようになった。特にドラムのウイリアムケネディは左手リードとしては完成されたと思ったけど、大分前に新しいマーカスベイラーっていう若いドラマーになっていた。今回はそのドラマーのチェックも目的の一つ。
 彼のドラムスタイルを一言で言うと、ハイテクフュージョンドラムとトラディショナルなジャズドラムを自然に融合させている新世代とでもいうのだろうか?以前ならジャズドラマーがフュージョンやるとどうしても迫力に欠け、逆にフュージョンドラマーがジャズやるといかにもテクニックに奔りがちでスマート過ぎて聞こえてしまうところがあったけど、彼の場合はあくまでジャズ上がりでテクニックを上達している気がする。途中ブラシでのドラムソロが無茶苦茶かっこよかったけど、よくよく見ると右手がレギュラーグリップになってた。もしやと思い後で聞いてみたらやっぱり元々は左利きで、右利きに矯正したとのこと。ハイテクに聴かせる秘訣はその辺にあるのかもしれない。
 他にはベースのジミーハスリップは2週間前のビルエバンスのブルーグラスバンドでも見たばかり。相変わらず落ち武者っぽい髪型でむさ苦しいことこの上ないけど、こないだよりは確実に弾けてた。ていうか、すごすぎ。うなりながら取るベースソロは悶絶モノ。グループ全体としても曲そのものは実はそんなに複雑では無い気がするけど、これほど完成された演奏見せられるとぐうの音も出ません。
 何にしてもジャズといえばセッションだけど、やっぱりグループとしてのまとまった演奏は聴いてても安心感あるし、なんにしても到達できるレベルが一段上がる気がする。(もちろんセッションでそこまで近い状態に行くことは可能だけど、それは奇跡といっていいだろう)昨日のバラクーダバンドも今日一緒に見たO氏の方のバンドも、これからバンドとしてどう変わっていけるか楽しみ。

 もとからクラムボン大好きなのだけど、このライブいいっすね。昔吉祥寺パルコでインストアイベントで生で見たけど、随分成長したもんだ。みんな演奏もうまいし、すごく柔軟な感じがして、きっとリハとかスタジオワークは楽しいんだろうなあって感じがするけど、なかでもボーカルの原田郁子は、こりゃやっぱすごいわ。はい。