よかったよ

 WBC決勝戦,会社から出るときに6対3で日本が勝っていたので、優勝の瞬間は見ることは出来ないけど、まあこりゃ勝てるなと思って夕食などを買ってから家に帰ってみたら、なんとまだ試合をやってる。しかも1点差じゃないか!ま、でももう9回表で、そっから4点取ってくれて、おかげで優勝の瞬間を見ることが出来た。もちろん日本が優勝したのは、単純に、とてもうれしいのだけど、僕にとっては、王貞治監督で優勝したということが、なんだか、とても心に響いた。
 もともと僕は野球にそれほどのめり込んできたことはないけど、それでも、小学生の頃は後楽園球場に王さんを見に行き、サインボールを買い、王貞治っていうサインの真似をしたり(今やったけどもう書けなかった・・・)、とにかく、やはり王さんは「世界のホームラン王」だと信じ切っていた。それが、世界がだんだん拡がってくるに従って、「世界の王」が実は世界一でなかったと知り、ナボナ(お菓子のホームラン王)を関西の人は知らなかったり、まあ、大人になるにあたっての通過儀礼というか、自分のヒーローが汚されていくような、そんな切ない気持ちを味わったのは僕だけじゃないだろう。

 そんな王さんが監督で、今度こそ本当の世界一!なんかすげぇ嬉しかったのです。ちなみに、米国ではESPNというスポーツ専門チャンネルで放送してたんだけど、アナウンサーが"Oh-san"とか、ぎこちない日本語で"Oh-kantoku"なんて言っていて、他にもアメリカ戦の中継の時には王さんの単独インタビューに結構長い時間を割くなど、思いのほか王さんリスペクトが感じられて、余計に嬉しく感じたのでした。
 いろいろ大会の意義や開催時期などなど、今後も議論があるだろうけど、やっぱり国別対抗って、理屈抜きに楽しい。サッカーもヨーロッパと南米でスタイルが違うように、今回のWBCでに日本・韓国の緻密な野球対米国・カリブ海諸国の豪快なベースボールというカラーがよく出ていたと思うし、実際好試合が多かったとESPNでも評価していた。ビジネス的にも、米国の予選落ちで苦しかったとはいえ、入場者数で80万人(39試合)で、日本開催の予選以外はかなり人が入っていたらしい。米国が次回本気を出してくれば、きっと盛り上がっていく大会になるんだろうから、そんな時の第1回優勝国、これはうれしい。あ、でも、サッカーのウルグアイ(誰も知らない第1回優勝国)みたいにならないように。