読書
- 作者: しりあがり寿
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/07/19
- メディア: 新書
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いや、これすごい本だわ。
いきなり、
人間はもともと、何かのために生まれるものではありません。何かの職業につくとか、何かの使命を果たすとか、生まれながらにして決まっていることは何もない。ただし、あえて生まれてきた目的はといえば、生まれたこの世界に受けいれられること、それ自体じゃないでしょうか。
という哲学に始まり、
マンガには「商品」と「作品」という側面があります。「商品」の評価は読者が下します。加えて商品の評価は相対的です。
マーケティングの神髄を、
自分の中の調教師とケダモノが手をとりあって、何かを表現していかなければならないような気がするのです。
クリエイティビティの要諦を、
満腹という欲望が胃袋の大きさで限界をもたらされるのと同様に、精神的な幸福もその「想像力の限界」で決められてしまうと思ったのです。
人類の将来を、そして最後に
宝石を探す手を休め、あおいだ天の美しさを描く。身を包む世界のささやきや鼓動を描く。
で終わる。
高校一年の時に、エレキな春 (ジェッツコミックス)を授業中に読んでて爆笑してしまったのがしりあがり寿との邂逅だったのだけど、それ以来、おらあロココだ (ジェッツコミックス)と夜明ケ (Jets comics)までの80年代後半、90年代の瀕死のエッセイストやo.shi.go.to、2000年以降の「弥次喜多シリーズ」に至るまで、僕にとっては同時代的な雰囲気をもっとも象徴する漫画家の一人だと思ってて、それはこの本の中での80年代以降の時代認識ともとても重なり合う。上手くいえないのだけど、このしりあがり寿、エッジとか、アートっていう意味とは別のところで、ある意味天才的だと思います。
何気なく手に取った、内容も読みやすくてあっという間に読み終わった本だけど、内容は極めて濃いと思います。いろいろな人にお勧めしたい本です。
ついでに買ったこちらの本も、これから読むの楽しみです。
- 作者: 島田雅彦,しりあがり寿
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/01
- メディア: 新書
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来年の手帳どうしようかと思ってて、新入社員の時以来使ってきたシステム手帳をいったん止めて、http://www.moleskine.com/eng/default.htmのウィークリープランナーにしてみた。