こないだ

実家近くの公園で立ち話してた友達が、今福島第一の現場で頑張ってます。先週から今月いっぱい(GW微妙?)だとのこと。彼には頑張ってと伝えるしかできないけれども、無事の帰還を祈りたい気持ちで一杯です。昨日その事を知って、珍しく遅くまで残業だったのだけど飲みに行かずには居られなくて、一人で飲みながらボーッとしていたら、ふと”祈る”ということについて、これまでとは圧倒的に違う意味を持つようになったような気がしました。うまく説明できないのだけど、ちょっとした宗教的な体験なのかも。


 祈るというと、ひたすら神頼みみたいなイメージもあるけど、だからと言って、自分が思考停止になってはいけない。こういう状況で、自分を落ち着かせるためにも、こないだ買った本当は怖いだけじゃない放射線の話 (WAC BUNKO)、出張帰りの新幹線の中で一気に読みきってしまいました。
 原子力発電所の話などは今となってはあまり意味のない内容になってしまいましたが、全体的にはまえがきで塩と比較しながら書いているとおり、「正しく怖がる」ということを全面に出していて、前向きな内容です。人体への影響などについては、過去の歴史なども振り返りながら分かりやすく書いてあります。ポイントとしては、

  1. 放射線の人体への影響は特異なものではない・・・一定の限度までは免疫機能や細胞の自己修復機能は働く
  2. 放射線による人体への影響を大きく分けると2つ
    1. 確定(比較率)的影響:放射線を一定のしきい値以上浴びると現れる・・・やけど、脱毛など
    2. 確立的影響:放射線を浴びる量に応じて、リスクが高まる・・・がん、白血病など
  3. ベルゴニー・トリボンドーの法則:分裂を盛んに行っている細胞や未成熟な細胞に放射線が当たると、すでに分裂を終えた細胞や分化して機能を持った細胞より、強い影響を受け易い・・・胎児・幼児の被爆者は影響を受け易い
  4. 遺伝的な影響は確認されていない・・・親が被曝したからと言ってその子供に影響が出ているという科学的データはない

というあたりでしょうか。現地にいる友だちが間違いなく正確に放射線管理されていると信じたいです。と同時に、やはり子供や妊産婦さんがいる家は気を付けないといけません。現時点では、
外部被ばくの積算線量 (3月12日から4月5日までのSPEEDIによる試算値)
この辺は継続的にチェックしておく必要があるでしょう。まあ、今の時点では東京にいる分には問題なさそうです。


 全然関係ないけど、サントリーのCMで大滝秀治の声がTom Waitsに聴こえた。聴きたいなあ、Tom Waitsの「見上げてごらん夜の星を