コットンクラブにて

 ここ数カ月ほど、重点的に研究しているが、自分のバンドで来日していたので見に行ってきました。(↓音出ます。注意)
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/110511brian/
 まあ、細かいテクニック的なところはともかく、見ているだけで涙出てきそうな感覚は、バスケのマイケル・ジョーダンを見ているようでした。まあ「神」ということです。同い年なのに。

 そうは言いながらテクニック的な視点でも、とにかくブライアンのプレイには言葉が出ないくらいビックリしました。あり得ないものを見てしまった感じです。僕自身もドラマーとして、特にシンバルの音には気を使うようにしてきたつもりなのだけど、それにしてあり得ない音です。ドラムマガジンなどでも「シンバルを押し付けるように叩く」と表現されるけど、見た限りあの手の振りの速度とシンバル自体の揺れ具合と、聴こえてくる音が一致しない。想定されるのは二通りぐらいなのだけど、これはちょっと検証が必要。ただ、ステージが終わったとき、僕の後ろを通ってくれたので握手をお願いして、その時にこっそり両手で握手して指を確認したのだけど、どうも指を使っているのではなさそうです。他にもスティックの使い方とかで、目からウロコがいくつもあるし、いやー、本当に研究しがいがあります。ひとつだけ残念だったのは、左側のシンバル、どうやらhttp://www.spizzichinocymbals.com/(←なんでか表示されない)ではなかったみたい。それでも無茶苦茶薄かったけど。


 今はYouTubeとかで簡単に動画が見れるから、見たり聴いたりして、それでなんとなく分かった気になりがちだけど、今回のライブを見て、音楽っていうのは五感を使って感じ取る体感芸術だなあということを改めて認識しました。日本では絵画も音楽も「芸術」としてひとまとまりだけれども、米国では”Performing Arts”として音楽や演劇などが区別されることが多いように思う。もちろん絵とかも観る側の精神状態などによって見方が変わるけれども、Livelyに「場」を共有しながら観客自身も創造に携わる感覚は音楽ならではの体験だなあと改めて感じさせられました。